回線の混雑にかかわってくるIPv4とIPv6
インターネットの世界では現在過渡期を迎えているといわれています。
プロトコルが従来のIPv4からIPv6に移行しつつあります。この両者にはどのような違いがあるのか、一言で言ってしまうとネット上の混雑を回避できるかどうかにかかっています。
従来のIPv4はトンネル方式であるのに対し、新しいIPv6はネイティブ方式といわれています。
皆さんが道路を運転しているときのことをイメージしてもらえればわかるかもしれません。
トンネルの中で渋滞に引っかかってしまうと一本道が大半ですから進みも戻りもできず、渋滞が解消されるのをただひたすら待つしかないです。
混雑しやすいポイントを回避できないので、どうしても渋滞に巻き込まれやすいです。一方ネイティブ方式のIPv6の場合、混雑しやすいポイントを回避できます。このため渋滞に巻き込まれるリスクが少なく、スイスイ進めるわけです。
中にはIPv4よりもIPv6の方が最新のインターネットプロトコルですから、通信速度が速くなったと思っている人もいるようです。
しかし厳密にいうと通信速度はあまり関係ないです。混雑を回避できるから、よりスムーズに進みやすくスピードが速くなったように感じられるわけです。
インターネットを利用している人の中にはお分かりの方も多いでしょうが、ある特定の時間帯につながりにくくなります。
これは多くの人がインターネットにアクセスするため、混雑が起こりやすくデータ通信のやり取りがうまくいかなくなっているからです。
一般的に夜の7時から10時ごろは1日の中でも最も混雑する時間帯といわれています。
この時にネットにアクセスすると、なかなかサイトが出てこない、動画を見ているとき再生できなくなることも多いです。
このようなトラブルが発生するのは、IPv4ならではです。トンネル方式のため、一度に多くのアクセスが記録されると処理が進まなくなります。IPv6であれば、混雑が起こりにくいのでスムーズにネットにアクセスできるわけです。